今回、吉田氏の依頼でBuell-XB9Rのインプレッションをする事となった。
ハーレーの空冷OHVエンジン、5速ミッションなど、カッコ悪い点を挙げればキリがない。
このテスト前はハッキリ言って、「イケてないバイク」の部類に入れていた。しかし、
まず跨がった感じが250ccクラスと見まがうほどのコンパクトな車体に驚き、実際に試乗
してみると、そのパッケージングの素晴らしさに感心した。

テストステージの竜神スカイラインは中速、高速コーナーが中心のコース。
体のならしも終わり、さらに進入速度を上げていくと、この「イケてないバイク」がここ
まで曲がるのかと驚愕させられる。その旋回能力たるや、ミドルクラスのレーサーレプリ
カをしのぎ、250cc並みにさえ感じる。体重移動が遅れるとハンドルをこじる必要が出て
しまって、曲がらない。まさにレーシングマシン並みのシビアさが求められる。
タイミングが決まる程によく曲がり、進入速度を高めてもさほどバンクさせなくてもどん
どん旋回していく。さらにトラクション旋回などいろいろな旋回パターンを試してみたが、
どれもよく曲がる。本当に感動した。

よく考察してみるに、ホイールベースは1320mmであり、これはレーサー250より短い
ぐらいで、125ccのロードモデル並み。さらにキャスターは実測21.5度と驚くほどに立
てられている。このキャスター角はレーシングマシンの標準値である事からすると、今回
の走行で感じられた素直でナチュラルなハンドリングも充分納得できる。
また、徹底したマスの集中化やステアリング系や前後輪の慣性モーメントの低減なども
この旋回能力にかなり影響しているはずだ。

ただ、ハーレーベースのOHVエンジンにはかなり物足りなさを感じた。
以前試乗したVTR-SP2や、998モノポストは11,000回転付近まで気持ちよく回るが、
この空冷エンジンは8,500回転あたりがピークである。同等のV-TWINレイアウト、排
気量のエンジンと比較して考えると、実に悲しいかぎりだ。

メチャメチャよく曲がる車体、良く言えば扱い易く使い切れるエンジン。
最近のパワー先行のリッタースーパースポーツではなかなか味わえない
真のファン・トゥ・ライドがBuell-XB9Rにはあるのではないか。













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